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2017/06/02 up

【5月26日~30日】World out games 参加

LGBTのスポーツとカルチャーの祭典、World out games。

LGBTのオリンピックとも言われるこの大会は、2006年にカナダではじまり、2009年デンマーク、2013年ベルギーと続き、2017年はマイアミで開催。
世界中から約15,000人の選手が集結し約30の競技を競い合う、、予定でしたが、
なんと大会前日にまさかのキャンセルとなってしまいました。。大汗

会場にいた関係者の方に聞いても皆さん寝耳に水といった感じ。

既にエントリーフィーまで支払って世界中から集っている選手は怒りを隠せない様子。僕は怒りたい気持もなかったわけではないけれど、少なからず大きなイベントを主催する側としては他人事ではなく、何がどうであれ4年以上もかけて準備してきた関係者の方々のことを思うといたたまれず。

既にマイアミ警察も捜査を始めているという情報もあったりで、一体何があったのでしょう。。。

世界規模でも(世界規模だからこそ!?)こんなこともあるのだなぁと、いろいろ考えてしまいました。

オープニング&クロージングセレモニーとほとんどの競技はキャンセルとなりましたが、

Human Rights Conference は予定通り行われ、僕たちも日本のLGBTとスポーツなど現状を報告。
あとは選手たちが自主開催したいくつかの競技を観に行ったり、マイアミのLGBTセンターやゲイビーチに行ったりしている間に、

なんだかんだであっという間の帰国となりました。

個人的には2年前のザルツブルグで一緒だったベネズエラの活動家のTAMARAやリオのプライドハウスのJEFFと再会できたこと、ナイキのCM出演でも話題になったトランス男性初、米国トライアスロン男子代表のCHRIS MOSIER氏や、国際法学者で昨年SOGIにかかわる問題に取り組む独立した専門家として国連に招集されたVitit Muntarbhorn氏などにお話を聞くことができたこと(ビティットさんとは意気投合して何故か夜中にプールへ一緒に。笑)
など、とても有意義な時間となりました。(毎回思うことですが、もっと英語やらないとホントにダメだなと反省、、、)

いろいろ話した中で驚いたのは、最も選手数が多い米国の男子オリンピアのカミングアウトはゼロだそうで、スポーツ界のホモフォビア、トランスフォビアの根深さを改めて感じます。
かく言う日本もLGBTであるということを公でオープンにしているプロアスリートはゼロ。

僕も15年ほど選手として競技をしてきた身としては、スポーツ界のカミングアウトがいかに難しいか肌で感じておりますが、誰もが憧れるかっこいい大人、かっこいい選手の中にもLGBTをオープンにしている人がいたらどれだけ多くの人が勇気をもらえるでしょうか。

その為には、アスリートがカミングアウトしてもしなくても変わらず安心して競技に打ち込める環境(各スポーツ協会の理解は必須です)や社会の雰囲気を作っていかないといけないと感じます。

2020が全てではないけど、日本が大きく変われるこのチャンスに、スポーツとLGBTという切り口からも次世代のための大切なレガシーを残せるよう、また明日から自分にできることを積み重ねていきたいと思います!

杉山文野