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2018/07/23 up

【7月20日&21日】Pink Dot in シンガポールに参加して参りました!

シンガポールでは政治的な理由から他国で行われているようなLGBTのPrideパレードが開催できないため、
2009年からPink Dot というイベントをオリジナルで開催し、今年で第10回目を迎えました。
もともとピンクという色はLGBTの活動でもよく使われていたことや、
シンガポールの国旗で使われている赤と白を混ぜた色。
イベント会場となるHong Lim Parkにはテーマカラーのピンクを身につけた人たちが続々と集まりました。

通常の「パレード」という形とは異なるスタイルに僕も以前から興味はあったものの、
行くタイミングをなんとなく逃していたPink Dot。

2ヶ月ほど前に表参道で写真家のレスリー・キー氏とバッタリした際に「今度Out In Singaporeやるから
7月はフミノもシンガポール行こうよ!」と声をかけられ、その場のノリで
「おー!いいね!行こう行こう!」と言ってしまったのが始まり。笑
特にリサーチもせずチケットを取った後に、シンガポールではLGBTに対する政府の締め付けが
特に厳しくなったため2017年からPink Dotは外国籍の入場が禁止されたことを知ったのでした。。。

行っても入れなかったら意味ないじゃん!
とも言われたのですが、まぁチケットも取っちゃったし、入れないというのもそれはそれでオモシロいし、
もし何もできなくても美味しいものさえ食べられれば(笑)と思って12年ぶりに訪れたシンガポール。

宗教も国籍も非常に多様なシンガポール。多様な人々が受け入れられているように見える一方で、
未だに男性同士の性行為は刑法で禁じられているなどLGBTに対しては非常に厳しい現実があります。
リトル・インディア、アラブ・ストリート、チャイナタウンなどが隣接しており、
ちょっと歩いているだけでも様々な景色が目に入ってきて、それだけでワクワクしちゃう街なのに、
セクシュアリティに関しては何故そこまで厳しいのでしょうか、、、

そんな疑問を現地に住む友人に投げかけると「シンガポールは多様性を保つためにも、
ある一定のラインを保ちながら多様性を尊重している感じかな」と。LGBTだけじゃなくて障害者等に対してもまだまだ厳しい現実があるようで、これだけ多様な人が共存するためにも
政府が厳しく取り締まることでバランスを保っているということなのでしょうか。

「刑法で禁じられている」などと聞くとちょっと怖くもあり、会場は一体どんな雰囲気なんだろうと
訪れてみると、それはそれはハッピーな雰囲気。各団体紹介を行うブースエリアとメインステージのある
広場に別れ、広場のほうではみんなが敷物を広げて持参したお弁当を食べるなど
(会場内の飲食販売はなかった模様)、まるでビッグピクニック。

様々なアーティストのパワフルなパフォーマンスやスピーチを楽しみながらみんなではしゃぐ姿は
とっても温かい雰囲気でした。
沢山の笑顔に包まれて、ファイナルはみんなでピンクのライトを灯し(ピンク色のシールが配られて
それぞれの携帯のライト部分に貼るだけ!)感動的なフィナーレ。

公園は完全に柵で覆われており、入口で厳重なIDチェックがあるので僕はやはり中に入ることは
できませんでしたが、外から見ているだけでも十分楽しむことができました。レインボーは
もちろんなのですが、ピンク一色というのも統一感があってとてもいいなぁと。

アフターパーティにも2軒ほど顔を出し、現地の活動仲間と飲みながらいろいろ話をしているうちに
気づけば朝。。(世界中どこに行ってもこの生活スタイルは変えられないようです。。苦笑)

まだまだ課題は沢山ありますが、国境を越えて協力しながら少しずつでも前に進めていけたらいいなと感じます。

今回も偶然タイミングがあった中高の同級生やG1仲間ともご飯に行けたりと充実の72時間でした!
4年前にザルツブルググローバルセミナーで一緒だったLaurindo(通称青リンゴちゃん!)と
Pink Dot主催者のAlanカップルをはじめ、お世話になった皆様、本当にありがとうございました!

(杉山文野より)